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Tokyo Skytree silhouetted against a fading orange sky at dusk, rising above the rooftops of Tokyo
日本の仕組み著者 Kei · 日本生まれ、日本育ち更新 13 分で読める

東京スカイツリーは行く価値がある? みんなが本当に比べているもの

東京スカイツリーは行く価値があるか、と聞いてみると、返ってくる答えの中身は意外とスカイツリーそのものの話ではありません。東京タワーの話だったり、都庁の無料展望台の話だったり、渋谷スカイや森タワー、あるいは一杯分の値段で入れる屋上バーの話だったりします。墨田区にそびえる634メートルのこの塔は、街に5つも6つもある「お金を払って眺めを買う場所」の一つに過ぎず、ネット上の議論の多くは、実は「どの景色が一番、払った分を返してくれるか」という一種の見積もり比べなのです。

実際の声をその物差しで並べてみると、こうなります。「行く価値がある」が一番多い答えではありますが、圧勝というほどではありません。そして後悔している声のほとんどは、もっと安い、あるいは無料の選択肢を後から知った、という比較から来ています。一方、東京自身はその比較をほとんどしません。地元の人が挙げる不満は、待ち時間と値段であって、「もっといい景色が別にある」という話ではないのです。

行く価値はあったのか? 訪れた人たちの生の声

実際に東京スカイツリーへ登った海外からの旅行者たちの声を集め、事実上「行く価値はあったか?」と尋ねてみました。それぞれの意見が他の読者からどれだけ強く共感されたかで重みづけすると、結果はこう分かれます。

行く価値があった。東京の夜のハイライトになることも多い
42%
どの展望フロアを選ぶか、天気、他の予定次第
30%
混雑や値段、最後まで晴れなかった景色にがっかりした
28%
これらの声について: 東京スカイツリーを訪れたことのある海外の旅行者たちの、Redditでの声です。67件の声を、それぞれがどれだけ強く共感されたかで重みづけすると、この結果になりました。反応の数が表示されていない声は、そのまま1件として数えています。これは世論調査ではなく、声を集めたものです。「行く価値があるか」を尋ねるスレッドには懐疑的な人がまず集まりやすいため、こうしたデータでは疑いの声が大きく響きがちです。

後悔している4分の1には、ある共通のパターンがあります。景色そのものが悪かったという声はほとんどありません。「同じくらい良い景色を、もっと安く見られると後から知った」という話なのです。「次に行く人のために言っておくと」とある旅行者は書いています。「お金を節約して……都庁の展望台も同じくらい良くて無料! ショッピングモールの大混雑もないし」。別の旅行者は1回の旅で3つのタワーを比べていました。「スカイツリーは自分の好みには少し混みすぎていた……時間があるなら、個人的には一番おもしろかったサンシャイン60をおすすめしたい」。この後悔グループで一番よく名前が挙がる代わりの選択肢は、ライバルの建物ですらありませんでした。「無料」という言葉がついたタワーなのです。

チケット待ちに1時間、展望台には40分だけという、一番詳しく体験を書いてくれた旅行者は、この疑念をまるごと言い表す一言で締めくくっていました。「結局、スカイツリーに行くのは何よりもその『名前』のためだ」。タイトな日程での初めての東京旅行なら、それだけでもう十分にスキップする理由になる、と何人もの旅行者が同意していました。ただし、それはグリーンの42%にとっては十分な理由ではありませんでした。「うん、行ったよ。最高だった」とある人は書き、「天気が良ければスカイツリーから富士山も見えるよ(ちょっと遠いけど見える)」と続けています。懐疑派とはまったく逆の選択をした人たちもいます。記録的な高さこそがポイントで、チケットの安さは二の次だったからこそスカイツリーを選んだ、という人たちです。「高さという点では、スカイツリーは本当に別格。それが決め手になるなら」。そしてタワーと展望台は別の買い物だ、と指摘する声もいくつかありました。「素晴らしいモールと、食べるもの・見るものがたくさんあるから、それだけで一日過ごせる」とある旅行者は書いています。別の人はもっとシンプルにこう言っていました。「モールとその周辺のほうが個人的には面白い。それに浅草とかなり近いから、同じ日に組み合わせられる」

東京の街自身は、自分たちの塔をどう感じているか

同じ問いに対して、東京の街には独自の答えがあります。海外のガイドブックがめったに引用しない、そんなレビューの中に。

大切にされている、何より景色そのものが理由で
65%
天気と混雑次第、条件が揃えば行く価値がある
19%
正直つらかった瞬間: 長い行列、高い値段、天候に奪われた景色
16%
これらの声について: jalan.netと4travel.jpに寄せられた、日本人の訪問者・地元の人たち自身のレビューです。186件の声を、それぞれがどれだけ強く共感されたかで重みづけすると、この結果になりました。反応の数が表示されていない声は、そのまま1件として数えています。これは世論調査ではなく、声を集めたものです。すでに「行く」と決めて訪れた人たちのレビューなので、好意的な意見が自然と多くなります。

ここでの赤いバーは訪問者側より小さく、この差こそがこのページで一番役に立つポイントです。日本人のレビュアーは、海外の疑念の中心にある「無料か、有料か」という比較を、ほとんどしません。ずっと東京に住んでいながらなぜか一度も登ったことがなかった、というあるレビュアーは、考えが変わった瞬間についてこう書いています。「私の中ではちょっとすごい東京タワーくらいのイメージだったのですが、いざ登ってみると展望台の見やすさやソラマチのエンタメ性など、高いお金払う価値あると感じました。」 別のレビュアーは、古いタワーへの支持を完全に乗り換えたことを、こう綴っています。「東京は東京タワーだとこだわっていたが東日本大震災の揺れにも耐えたスカイツリーを見直した。はじめのころは強風の時に休んだりして頼りなかったけど最近では飛行機から見えるスカイツリーがああ東京に帰って来たなと安堵する」

その分小さくなった赤い部分を埋めているのは、段取りと値段にまつわる、具体的で実用的な話です。あるレビュアーは、時間指定の予約が「エレベーターの時間指定」ではないことに気づきました。「予約時間になったら、展望台エレベーターに乗れると思っていたのですが、予約時間になったら、発券の為に並びます。その後エレベーターに乗る為に並びます。結局、展望台に行くまでに予約時間から1時間以上かかりました。」 別のレビュアーはゴールデンウィークに登り、強風でエレベーターの速度が落ちたため、「展望回廊から地上に降りるまでに、2時間も並びっぱなし。腰掛ける所もなければ、順番を守らない人もいたり」という結果になりました。天候についても、正直な声が相応にあります。あるレビュアーはすでに予約を取っていたのに、展望台が雲で真っ白になっても払い戻しはなく、「ガラスの外は真っ白で何も見えず……返金も出来ずなので有料エレベーターに乗ったって感じでした」。そして何人かの地元の人ははっきりと入場料の話をします。「登って何するでもない。景色はすごくいいけど、何より、入場料がとっても高いです。一回登ったらもう十分です。」 好意的なレビューの中にも、予約は*「体調や天候によるキャンセルはできない」*と予約前に知って、ぎりぎりまで待ってから予約した、という人がいます。これは同じためらいの国内版であり、その根っこにあるのは結局、「何日の何時に行くか」「そのためにいくら払う気があるか」という問いなのです。

マンションと電線の間から見上げた、東京の何気ない裏通りに立つ東京スカイツリー
何気ない裏通りから見た景色。上のレビューで語られているタワーの、絵はがきには載らない日常の姿ですPhoto by Sashimi-b / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons

知っておいてほしかったこと

上で触れた震災こそが、この本音のギャップをまるごと説明してくれる、たった一つの事実です。着工はその3年足らず前、2008年7月。2011年3月11日の時点で、東京スカイツリーはまだ建設中で、鋼鉄の骨組みはすでに600メートルを超えていました。その日、東北地方を襲った地震は東京にも強い揺れをもたらし、建設途中だった塔の先端は、推定4〜6メートル揺れたとされています。それでも構造的な損傷はなく、翌年には工事が完了、地震からわずか1週間ほど後には予定通り634メートルの最終的な高さに達しました。その年の12月に発表された日本政府自身の記録には、こう淡々と一行にまとめられています。東京スカイツリーは地震による被害を受けなかった、と。

それを支えたのは、登る途中ではまず耳にしない、ある構造上の工夫です。塔の中心を貫くように、直径8メートル、高さ375メートルの、鉄骨とは別の鉄筋コンクリートの円筒が通っています。名前は心柱。千年の歴史を持つ五重塔の中心柱と、同じ発想です。鋼鉄でできた塔本体と、コンクリートの心柱は、それぞれ違うリズムで揺れます。動きがずれているからこそ、片方の揺れがもう片方の揺れをかなりの部分まで打ち消し、地震や風による揺れを最大で半分ほどに抑えているのです。上で引用した、スカイツリーと東京タワーを比べていたレビュアーは、その仕組みの名前を挙げてはいませんが、まさにこの仕組みが生んだ結果を語っていたことになります。

こうした話は、海外からの旅行者がスカイツリーと無料の都庁展望台を天秤にかけるときの計算には、まったく出てきません。だからこそ、値段だけでこの二つを比べるのは難しいのです。そもそも別の買い物だからです。片方は、都庁というオフィスから見る無料の街の景色。もう片方は、多くの人が一生のうちに足を踏み入れる建造物の中で最も高いもので、上で説明した仕組みを軸に設計されており、その足元にはショッピングと食事のフロアがあって、それだけでも行く価値があると語る旅行者が何人もいます。

塔の鋼鉄のトラス構造を通して、まっすぐ空を見上げた眺め
間近で見る鋼鉄のトラス構造。この外側の骨組みこそが実際に空を支えており、その内側には上で説明した、見えない心柱が隠れていますPhoto by Guilhem Vellut / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons

後悔しないための、賢い行き方

上の赤いバーに落ちてしまう理由の多くは、実はタワーそのものよりも、タイミングと情報の問題だとわかります。

  • どの展望フロアにお金を払うかを先に決めて、オンラインで前もって予約しましょう。 350メートルの天望デッキだけなら、大人のオンライン事前チケットはおよそ¥1,800から。450メートルの天望回廊も加えた組み合わせチケットは約¥3,000で、繁忙期にはかなり上がります。天望回廊だけの追加(デッキチケット保有者向け)はおよそ¥1,400です(価格は需要や時期で変わるので、予約する当日に確認してください)。当日、窓口や券売機で買うとチケット1枚につき¥500のサービス料が加わるので、オンラインで前もって予約したほうが、時間だけでなくお金の面でも得です。何人もの旅行者が「真下をのぞきこんだ」と語るガラスの床があるのも、このデッキフロアです。上の好意的なレビューの多くが実際に語っているのは、このデッキのことです。天望回廊への追加は、あとの100メートル分が自分にとって意味を持つ、晴れた日のために取っておきましょう。
  • 予約したからといって、エレベーターにすぐ乗れるとは限りません。 あるレビュアーは、予約した時間が実は「発券の列に並ぶ時間」でしかなかったと気づき、そこから展望台に着くまでに1時間以上かかりました。週末や祝日はとくに、余裕を持ったスケジュールを組んでおきましょう。
  • 予約は天候を理由にキャンセルできないので、早くから日付を固定するより、ぎりぎりまで待って予約するほうが安全です。 予約した後に空が雲に覆われてしまったレビュアーは、その午後を無駄にしたと語っています。一方、本当に晴れた夕方に当たった人たちは、それを旅の中で一番の時間だったと振り返っています。
  • 街の明かりがともる前の、夕暮れ時を狙いましょう。 一番好意的な日本人レビューのいくつかは、展望台にいる間にちょうど富士山の方向へ夕日が沈み、そのあとで足元に街の明かりがともっていく、というタイミングを描いています。海外のレビュアーも、同じ晴れた夕方のご褒美を報告しています。開館時間は10:00〜22:00、最終入場は21:00なので、冬なら午後5時前、夏なら午後7時に近い時間帯、どちらも通常の訪問スケジュールに収まります。
  • 足元のモールにも、ちゃんと働いてもらいましょう。 塔の足元とつながる東京ソラマチには、お店も食事処も十分にそろっていて、近くの浅草のお寺めぐりと組み合わせれば、タワーへの短い訪問が、余裕のある一日の観光に変わります。
  • できれば、空いている時期を狙いましょう。 正月休みは、この記事のどちら側の声でも長い待ち時間を生んでいましたし、ゴールデンウィークは日本人のレビューの中でとくに、行きも帰りも1時間を超えることがある、と語られていました。

だからといって、無料の展望台を選ぶのが間違いというわけでも、スカイツリーが罠だというわけでもありません。これはただ、違う種類の午後が二つあるというだけの話です。都庁を選んでスカイツリーをパスしたレビュアーは、求めていたものをそのまま手に入れました。正直で気持ちのいい、無料の景色です。チケットを買い、今でも足元に街の明かりがともった瞬間を語れるレビュアーが手に入れたのは、また別のものでした。高さと、実証された技術、そしてその後にぶらぶら歩けるモールです。どちらの午後もそこで待っていて、選び間違えたときの本当の代償は、曇り空とレシート1枚だけなのです。


短い旅程の中で、東京のどの景色に時間を割くべきかまだ迷っていますか? 日本で本当に大切なことから読んでみるか、同じ「無料か有料か」という問いが渋谷スクランブル交差点や、みんながスカイツリーと比べたがるあの都庁がある新宿でどう展開するかを見てみてください。

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