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The keep of Kochi Castle rising above the city, one of Japan's twelve surviving original castles
日本の仕組み著者 Kei · 日本生まれ、日本育ち10 分で読める

高知城、四国のいちばん奥まで行く価値はある?

高知は、多くの人が最初の旅程では素通りしてしまう四国の南端に位置していて、お城自体も決して大きくはありません。だから旅行者が本当に知りたいのは、お城の良し悪しよりも「わざわざ遠回りしてまで行く価値があるか」のほうなのです。ある旅行掲示板の投稿者は、その迷いをそのまま言葉にしていました。「高知まで大回りする価値はあるのだろうか?」

実際に足を運んだ人たちが、お城そのものを後悔することはほとんどありません。後悔があるとすれば、それは「行き方」の問題です。慌ただしく、タイミングの悪い1日を過ごしてしまい、この場所の魅力をきちんと味わえなかった、というものです。一方、このお城とともに育った日本人はほとんど迷いません。距離の向こうに隠れている、たったひとつの事実を知っているからです。天守と御殿がそろって現存する、日本で唯一の城なのです。

遠回りする価値はある?(訪れた人たちの言葉から)

実際に高知まで足を運んだ海外の旅行者たちの声を、英語圏の旅行掲示板から集めました。軸にしたのは、たったひとつの問い、*行く価値はあったか?*です。それぞれの意見が他の読者にどれだけ強く響いたかで重み付けすると、結果はこうなりました。

価値あり:本物で、ここまで来る価値がある
76%
場合による:遠回りの度合いと、タイミングと、計画次第
22%
がっかりした:慌ただしく、タイミングの悪い訪問
2%
この声について:Redditで実際に高知を訪れた海外の旅行者たちの声です。41件の声(外国人)を、それぞれの反応の強さで重み付けした結果がこちらです。反応数が示されていない声は1として扱っています。これは世論調査ではなく、声の集まりです。「価値があるか」を問うスレッドには懐疑的な人が最初に集まりやすいため、こうした集計では懐疑的な声が大きく響きがちです。

よく見ると、緑と中間の帯は少し違う問いに答えています。緑は「実際に着いてからの、お城と街そのもの」についての声です。旅行者たちは高知を*「静かで、ありのままの場所」と呼び、「観光客が自分たちだけしかいないような感覚だった」と、京都の混雑とは正反対の体験に密かに驚いています。中間の帯にある迷いのほとんどは、「ここまで遠回りする価値があるか」というものです。この場所を愛する人ほど、その距離をはっきり口にします。ある人は高知を「四国でいちばん面白い街」と呼びながら、同じ息で「他のどこからも、ずっと遠い。本当にずっと遠い」と認めていました。別の人は短い旅程を天秤にかけたうえで、「お気に入りの街のひとつだけど、3日間だけなら、たぶん見合わないと思う」*という正直な結論にたどり着いています。

わずかな赤の部分は、じっくり読む価値があります。これはお城そのものの話ではないからです。「すごく退屈でがっかりした」と振り返った旅行者は、その理由をはっきり説明していて、どれも「計画」の問題でした。見どころが中心部から思ったより遠かったこと、天気が曇りだったこと、そして同じ投稿者いわく「日曜市が開かれる日曜日には行けなかった」こと。そのあとに続く「今振り返ると、高知は行かなくてもよかったと思う」という結論は、良い場所が悪い日に当たってしまった音そのものです。そのスレッドで最も支持を集めた返信は、これに反論するものでした。「2回訪れて、どちらも楽しめたから、擁護したくなる」として、がっかりを防ぐ一言の処方箋を添えていました。「ちゃんと下調べをして、少し辛抱すればいいだけ」

このお城とともに育った人たちの気持ち

ここからは、ガイドブックが触れない層です。同じお城について、日本人の訪問者たちが自分の言葉で書いたレビューです。温かさの度合いは大きく上がり、距離への迷いはそもそも存在しません。

大切にされている:天守と御殿がそろって現存する唯一の城
89%
場合による:階段のきつさ、暑さ、規模
11%
正直につらかった瞬間:急な階段、あるいは「どこも同じような城」という感覚
0%
この声について:じゃらん、ホームメイト、Yahoo!地図に寄せられた、日本人訪問者・地元の人たちの自分の言葉によるレビューです。280件の声(日本人)を、それぞれの反応の強さで重み付けした結果がこちらです。反応数が示されていない声は1として扱っています。これは世論調査ではなく、声の集まりです。これらはすでに訪れることを選んだ人たちのレビューなので、好意的な意見が自然と多くなります。

ふたつのゲージを並べてみると、興味深いギャップが見えてきます。外国人は、迷いの5分の1を「行く価値があるか」に使っています。日本人のレビューではその迷いがほとんど存在せず、理由は同じ言葉が繰り返し出てくることにあります。ある訪問者はまさにそれを言い当てていました。現存天守12城の一つだということは知っていたけれど、*「本丸の建築群が全て現存する日本唯一の城だと知り感激しました」*と。これこそ、初めて計画を立てる人には距離の向こうに隠れてしまう事実です。

これらのレビューの正直さこそ、役に立つ部分です。地元の城好きの一人は、パンフレットなら削られてしまうような一文を書いていました。御殿と言っても、*「豪華さはなく、「地味」に感じます」としながらも、それでも思いを最後まで書き切っていました。「しかし、貴重な歴史遺産なので、行く価値があります」と。集めた声の中でもっとも辛口だった一人も、静かな本音を漏らしていて、「城なんでどこも変わらない感じがします」としつつ、「最上階に上がった時は眺めが良く」*と付け加えていました。この声もまた本物であり、ここに載せる価値があります。そしてこの声は、まさに同じ「こぢんまりとした規模」を挙げながら正反対の結論にたどり着く、ずっと大きな声のグループと並んでいます。失われたものがほとんど無かったからこそ、この場所を大切に思っているのです。

野面積みの石垣の上にそびえる高知城の木造天守
野面積みの石垣の上に建つ現存天守。日本人レビュアーが繰り返し訪れる理由は、天守だけでなく本丸全体にありますPhoto by Tōjichi / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons

遠回りする価値を、実際につくっているもの

現存する、唯一の「完全なセット」だから。 現代まで残った天守は全部で12ありますが、そのほとんどでは、殿様が実際に暮らした御殿はとうの昔に失われていて、何もない丘の上にぽつんと建つ天守だけを登ることになります。高知はその例外です。天守と、城の中心にあった御殿、つまり本丸御殿が今もつながったまま残っていて、これは日本で唯一現存する、本丸建築群のまとまったセットです。ある旅行者は、この見方の転換を一言でまとめていました。天守は*「他のもっと有名な城より小さいかもしれない」けれど、これは「現存する天守と、実際に人が暮らした御殿の両方を保っている、日本で唯一の城」*なのだと。ここで出会えるのは、その完全なセットそのものです。

本物の木を登り、街の上へ抜け出す。 ここは江戸時代の木材そのもので、コンクリートで建て替えられたことがありません。だから内部の階段は、当時のままの急な、はしごのような造りです。最上階では、たいていの天守ではできないことができます。手すり付きの木の回廊が最上階の外側をぐるりと囲んでいて、外の空気の中に歩み出て、高知の街全体を見渡しながら一周できるのです。階段のきつさに苦労したレビュアーたちも、その瞬間には同じ言葉に行き着きます。階段の下から天守を見上げるしかなかった人でさえ、*「美しい天守閣」*と呼んでいました。ご褒美はその眺めであり、ほとんど誰もがそれを口にします。

その歴史は「生き残った」というより「建て直した」ものだから。 1727年、火災が城下町を襲い、天守を含むほとんどが焼失しました。生き残ったのは大手門だけでした。今日歩いているものは、その後25年をかけて昔ながらの工法で建て直されたもので、現在の天守は1749年に完成し、それ以来ずっと建ち続けています。つまりこの城は、ひとつの藩が四半世紀をかけて御殿と天守をともに建て直し、その後3世紀にわたって守り抜いてきた場所です。

天守最上階の回廊から見渡す、高知の街並みと緑の山々
ぐるりと囲む最上階の回廊から。ほとんどのレビュアーが口にするご褒美は、眼下に広がる高知の街と、それを囲む山々ですPhoto by Suicasmo / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons

喜ばれる訪れ方

ここまでの話は、ちょっとした余裕のある計画にまとめられます。軸になっているのは、ふたつのゲージに共通するひとつの真実です。お城そのものは気軽に楽しめる、大事なのは旅の計画のほうだということです。

  • 日帰りで慌ただしく回すより、高知に一晩泊まってみてください。 赤い帯にあったがっかりは、タイミングの悪い日帰り旅から生まれていました。一泊すれば、お城を急がずに楽しめますし、名物のかつおのたたきもじっくり味わえますし、たった一日の天気に旅全体を賭けずに済みます。
  • できれば日曜日を狙ってください。 300年以上続く日曜市が、毎週日曜の朝、お城の門から続く通りで開かれます。がっかりの声のいくつかは、単に訪れる曜日を間違えたことが原因でした。日程を動かせない場合は、お城の近くにあるひろめ市場が毎日営業していて、同じような地元の味を楽しめます。
  • 静けさを求めるなら、開館と同時に。 混雑に出会った日本人レビュアーたちは、その解決策をはっきり書いています。混んでいたと感じたある人は、*「開館と同時に行くことをお勧めします」*とだけ助言していました。早い時間は静かで、朝の光に照らされた天守がその日いちばんの姿です。
  • 天守に登るかどうかは、先に決めておきましょう。 敷地内を歩いて上るのは緩やかな坂道で、急なのは天守内部の階段です。それを登らなくても、高知は十分に楽しめます。追手門からの眺めや石垣、御殿には、天守のはしごのような階段を使わずにたどり着けますし、最上階まで登らなくてもその日を存分に楽しんでいる訪問者はたくさんいます。

では、遠回りする価値はあるのでしょうか。お城は小さく、遠く離れた場所にあり、計画を誤ればがっかりした一日になってしまうこともあります。それでも、旅の終わりに待っているのは、江戸時代の城が御殿と天守をそろえたまま丸ごと現存する、日本でただひとつの場所です。しかもその街は、この国でも指折りの温かい歓迎とおいしい食事で迎えてくれます。慌ただしい遠回りにせず一晩泊まる計画を立てれば、その距離を後悔する旅行者はほとんどいません。

お城そのものの物語、現存する御殿、高知の豪雨に備えた石の雨樋、そして築城伝説に静かに息づくやさしさについてもっと知りたい方は、高知城の文化ガイドで詳しくご紹介しています。


短い旅程の中で、どの有名スポットが本当に訪れる価値があるのか、まだ迷っていますか? その六十か所を一つずつ数えて見比べました。 まずは日本で本当に大切なことから読んでみてください。

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