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松本城は行く価値ある?現存12天守のひとつを、訪れた人の声で確かめる
日本の仕組み著者 Kei · 日本生まれ、日本育ち10 分で読める

松本城は行く価値ある?現存12天守のひとつを、訪れた人の声で確かめる

一枚の写真で見たことがあるかもしれません。静かな水面に映る漆黒の城、その背に連なる雪の山なみ。これ以上ないほど「日本らしい」景色です。ところが地図を開くと、ひとつ気づくことがあります。松本は主要な路線から少し外れた場所にあって、わざわざ足を向ける寄り道の町。着くまでに半日近くかかることもあります。だから掲示板に並ぶのは、もっと絞られた問いです。城ひとつのために、その道のりは価値があるのか。そして着いたら何をすればいいのか。

実際に足を運んだ人に尋ねると、掲示板の熱気よりずっと静かな答えが返ってきます。掲示板で人が迷っているのは、たいてい城そのものより、城のまわりの旅程のほうなのです。 実際に漆黒の天守を目の前にすると、後悔する人はほとんどいません。良い一日になるか慌ただしい一日になるかは、城そのものよりも、その一日の組み立て方で決まります。

行く価値はある?(訪れた人自身の言葉で)

実際に松本を訪れた海外の旅行者の声を集めて、いわば「行ってよかった?」と尋ねてみました。それぞれの意見が、どれだけ多くの読者の共感を呼んだかで重みづけすると、こんな割合になりました。

行く価値あり。数少ない現存天守のひとつ
53%
ルートと日数しだい。寄り道になる
44%
行かなくてもよかった(多くは道のりか混雑)
3%
これはどんな声か:実際に松本城を訪れた海外からの旅行者が、Redditで語った声です。102件(海外)の声を、どれだけ共感を集めたかで重みづけし、この割合になりました。これは投票結果というより、声を集めたものです。「行く価値はあるか」と問うスレッドには、まず懐疑的な人が集まりやすいので、こうしたコーパスでは慎重な声が大きく響きます。

棒の形を見てください。赤はごくわずか、三十人にひとりほどです。ところが真ん中の帯がとても大きく、緑とほとんど変わりません。これは珍しいことで、迷いがどこにあるのかをはっきり示しています。人が松本を天秤にかけるとき、量っているのはカレンダーなのです。ある旅行者は、声に出して計算していました。「金沢から松本城まで電車で3時間ちょっと、そこから東京まではさらに3〜4時間。その日は少なくとも6〜7時間は移動に費やすことになる。移動日のただの立ち寄りとしては、割に合わない気がする」。別の人は、地理をあっさりこう言い切ります。「松本城はよかったよ。でも通り道じゃなくて寄り道なんだ。長野で降りて、松本行きの電車に乗り換えないといけない」。

今度は緑を読んでみましょう。城そのものの話になると、語り口ががらりと変わります。いちばん多く支持された声は、慎重な「どちらとも言えない」ではなく、ささやかな愛の告白でした。「個人的には、旅程がどうであれ松本城は立ち寄る価値があると思う。ただただ、あの城が本当に好きなんだ」。二晩を過ごした人は、こう呼びました。「旅全体のハイライトだった」。そして町のことをいちばん正直にまとめた旅行者も、最後は城に落ち着きます。「ほかにすることは多くないけど、城だけで全部の価値がある」。このスレッドの迷いは、あくまで日程の問題なのです。

日本語のレビューが、そっと教えてくれること

日本の訪問者は、ガイドブックがあまり引用しない層を加えてくれます。同じ漆黒の天守について、自分自身の言葉で書いているのです。

誇りに思う城。行ってよかった
85%
場合による。混雑、時間帯、階段
12%
正直につらかった瞬間(週末の混みよう、接客の一場面)
3%
これはどんな声か:日本の訪問者や地元の方が、じゃらんや4travelに寄せたレビューです。66件(日本)の声を、どれだけ共感を集めたかで重みづけしました。これは投票結果というより、声を集めたものです。もともと訪れることを選んだ人のレビューなので、温かい評価が多めに表れます。

ふたつの赤い棒は、どちらも小さく、ほぼ同じです。けれど真ん中に目を向けてください。海外の訪問者の迷いの帯は44パーセント、地元は12パーセント。この差こそ、このページでいちばん役に立つところです。日本のレビュアーは、寄り道が価値あるかどうかで悩みません。彼らにとって城は、それ自体が目的地だからです。目当てにして出かけ、そのレビューが、何を見に来たのかをそっと教えてくれます。ある人は、城が視界に入った瞬間の黒い外壁について、こう書いていました。「黒い外壁のその姿を目にしたとき、思わず「かっこいい」と声に出るほどでした」。別の人は、何度も山へと話を戻します。「雪をかぶった北アルプスを背に建っているお城はとても美しく、季節により印象が変わるのだなあと思いました」。

地元の期待が、そっと着地する様子も見られます。自分では平均的な評価をつけたレビューの中でのことです。その人は、姫路城ほどの規模を思い描いていました。「姫路城のような大規模な城を想像していたため、門をいくつもくぐるのかと思っていましたが入門したらすぐ目の前に天守閣があり、敷地の狭さに拍子抜けしました。…ただ天守閣は素晴らしく、さすが国宝だけあり感動しました」。これが、松本の体験まるごとを、ひとつの声に収めたものです。広大な要塞を思って行くと、こぢんまりとした敷地に驚かされる。けれど天守そのものを見上げると、その驚きは畏敬に変わります。

気づいてほしいこと

漆黒の天守は、本物です。 松本は、日本にいまも残る現存天守わずか12のうちのひとつで、国宝に指定されたごく少数のうちのひとつでもあります。その黒い塔は、コンクリートで建て直されたことは一度もありません。公式の記録によれば、壁は四百年以上前、1590年代に初めて積まれてから、そのまま立ち続けています。いくつもの城を巡ってきた旅行者が、境目をはっきり引いていました。大阪城は現代の再建で、いっぽう「姫路と松本は、内部までオリジナルの本物の城だ」。その本物さゆえに、中はあっさりして感じられることもあります。これらはもともと、人の住まいというより、敵を防ぐための塔として建てられました。だから、同じ訪問者もこう正直に書いています。「天守の中そのものには、あまり物は置かれていない…最上階からの眺めは見事だ。松本は天守の下の階に、日本の古い火縄銃の展示がある」。調度の並ぶ部屋のかわりに、あなたは四百年の木組みの中をのぼり、かつての物見がそうしたように外を見晴らすのです。

城は一日の中心で、町がその一日をふくらませてくれます。 心から良かったと語るレビューは、天守のまわりの枠を描くことが多いのです。夜明けにひと巡りするお堀、駅から歩いて向かう縄手通りや中町通りの古い町なみ、そして冬の夜に天守へ投げかけられる光の演出。日本のレビュアーが、無料で見られると嬉しそうに書き添えるものです。ある旅行者は、それをまるごと一日の流れに組み立てていました。夕暮れに城で日の入りを見て、近くの安い宿に泊まり、それから「朝早く起きて、城で日の出をつかまえる。その時間は城の中には入れないけれど、公園へは24時間入れる」。松本は、写真だけを撮ってホームへ駆け戻ってしまうより、町に城を抱かせるようにして過ごす人に、いちばん応えてくれます。

旅行者は口をそろえて、アルプスへの拠点として最高だと言います。 これが、寄り道という問いへの、静かな答えです。よく訪れる人は、あっさりこう言いました。「ここが本当にいいのは、日本アルプスへ分け入るときの拠点になることだ。上高地や白馬みたいな素晴らしい場所が、日帰りできる距離にある。宿場町の奈良井もあるよ」。松本市の観光案内も、同じように町を紹介しています。上高地や高原に囲まれた町、と。松本にたどり着くまでの時間は、城が行き止まりから入口へと変わったとたん、もう無駄には感じられなくなります。

漆黒の天守を、いちばんいい形で訪ねるために

松本での一日がうまくいかないときは、たいてい原因はふたつのどちらかです。着く時間帯を間違えるか、寄り道を通りすがりのように扱ってしまうか。どちらも、かんたんに直せます。

  • 早い時間に、できれば平日に。 天守は中に入れる人数を一度に制限しているので、週末の午後は外で長く待ち、中では階段をじりじり進むことになりがちです。ある地元のレビュアーの助言は、海外の訪問者の言葉とそっくり重なります。「お昼前頃から混んでくるので、午前中に行くのが良いと思います」。時間指定のチケットをオンラインで買えば、チケットの列を省けるとレビュアーたちも書いています。
  • 階段と、膝をいたわって。 ここは本気で気をつけたい、ただひとつの注意点です。公式サイトは階段を、幅が狭く急で蹴上げが高いと説明しています。訪問者はもっと率直で、段は「はしごみたい」、そして入口で靴を脱ぎ、靴下で上ります。本当にのぼる価値がありますし、本当にいい運動にもなります。ある旅行者がやさしく言うように、「膝が悪いなら、上るのはやめておいたほうがいい」かもしれません。それでも城のまわりは、じゅうぶんに楽しめます。
  • 冬は、替えの靴下を一枚。 天守には暖房がなく、古い木の上を靴下で歩きます。ある日本のレビュアーは、寒い思いをして学び、こう伝えていました。寒い季節は靴下を重ねばきしましょう、と。小さなことですが、ちゃんと効きます。
  • 一晩あげるか、山旅に折り込んで。 いちばん満足して帰った旅行者は、たいてい泊まったか、長い電車移動のあいだに押し込む立ち寄りにするより、松本を拠点として使っていました。もしあなたのルートだと、城ひとつのために6時間の移動日になってしまうのなら、正直な声はそう言ってくれます。でも、そこが上高地や白馬、あるいは奈良井を通る旧中山道の歩き旅の出発点になれるなら、計算はひっくり返ります。

これらをやってみると、その一日は、ため息をつくレビューよりも、輝いているレビューのほうに近づいていきます。城そのものが危ういことは、めったにありません。松本がひとつだけ求めるのは、城と向き合うだけの時間を持って着くこと、そして混雑の前にあの美しく容赦ない階段をのぼる朝を、ひとつ用意しておくことです。

では、寄り道に見合うのでしょうか。城をもうひとつ制覇したいだけで、移動時間を惜しむのなら、たぶん見合いません。正直な声も、そう教えてくれるでしょう。けれど、雪を背にした漆黒の天守を目当てに来て、古い通りを歩いて城へ向かい、町をアルプスへの窓として使うなら、あなたもきっと、多くの訪問者と同じところに行き着きます。寄り道がハイライトになっていた、と少し驚きながら。


短い旅で、有名な場所のどれが本当に時間を割く価値があるのか、見きわめようとしていますか。まずは日本で本当に大切なことから始めてみてください。そして、のぼり方、時間帯、漆黒の天守を軸にした一日の組み立ては、下にある松本城ガイドがまるごと案内します。

出典

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