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A couple walking down a magnolia-lined cobblestone street between Dutch-style brick buildings at Huis Ten Bosch
日本の仕組み著者 Kei · 日本生まれ、日本育ち11 分で読める

ハウステンボスは行く価値があるのか?同じ場所への評価が真っ二つに割れる理由

写真に写るのは風車と運河、そして夜に輝くオランダ風の街並みです。それがなぜか九州に建っています。ところが口コミの点数を見ると5点満点中3点台という平凡な数字で、コメントは真っ二つに割れています。「日本で訪れた場所の中でも特にお気に入りのひとつ」という声のすぐ隣に、同じ午後、同じ施設について「もう二度と行かない」という声が並んでいるのです。

この「行く価値はあるか」という問いに、2つのグループが答えてくれましたが、その差は驚くほど大きなものでした。海外からの旅行者はおおむね「はい」と答えます。一方、日本人旅行者や地元の人たちの答えはほぼ五分五分で、どちらかといえば不満寄りに傾いています。どちらのグループも同じ施設について正直に語っているのですが、比べている物差しがまったく違うのです。

行く価値はあるのか(海外からの旅行者の声)

実際にハウステンボスを訪れたことのある旅行者の声を、Reddit、TripAdvisor、旅行フォーラムから集め、「行く価値はあったか」を実質的に尋ねてみました。結果はこう分かれました。

行く価値があった、しかも期待以上だった
63%
何を期待して来るか次第
23%
値段や評判に見合わず物足りなかった
14%
この声の出どころ:ハウステンボスを訪れたことのある海外の旅行者の声を、Reddit、TripAdvisor、旅行フォーラムから集めました。海外からの43件の声がこのように分かれています。これは投票結果ではなく、声を集めたものです。「行く価値があるか」を尋ねるスレッドには疑い深い声が真っ先に集まりやすいため、こうした声の集まりでは懐疑的な意見が大きく響きがちです。

好意的な声の多くに共通しているのは、誰もスリル満点の遊園地を期待して来ていないという点です。フィリピンの旅行コミュニティに投稿したある旅行者はこう書いています。「テーマパークという感じがまったくしない…穏やかなヨーロッパの村を歩いているような気分になる…訪れている人のほとんどが日本の地元の人たちで、体験全体がとても穏やかだった。」シンガポールから来たある旅行者は「訪れる価値が本当にある、魅力的で夢のようなテーマパーク…総じて、訪れる価値があり、魅惑的でロマンチック」と評しました。カルガリーから来た旅行者は、たった一言でこう表しています。「期待を上回った。」

不満の声は、ほぼ2つの点に集約されます。何を期待していたか、そしてそのためにどれだけ遠くから来たか、です。福岡在住のある外国人はこう書いています。「子ども連れなら楽しめるけれど、そうでなければ特別なものではない。北米やヨーロッパから日本を訪れているなら、オランダを模した日本の施設より、もっと日本らしい場所を訪れたほうがいい。」ラスベガスから来た旅行者は、そのトレードオフをより具体的に言い表しています。「ハウステンボスのためだけに日本旅行を計画することはしないと思う。でも、もし九州や福岡、長崎に行く予定があるなら、時間を作って訪れてみる価値はある。」最も鮮やかな対比は、まったく別の場所に投稿した2人のオランダ人旅行者の間に見られました。ひとりは日本の旅行フォーラムでこう書いています。「オランダ出身の私から見ても、ハウステンボスは素晴らしかった。まるで自国にいるようで、しかも10倍片付いている。」もうひとりはTripAdvisorでこう書いています。「オランダ人ならこの施設は避けたほうがいい。本当にがっかりした。」同じ国籍、同じ建物なのに、正反対の評価です。ある旅行者はその理由をこう分析しています。「オランダに行ったことがある、あるいはヨーロッパに住んだ経験があると、より魅力的に感じられるのだと思う。ヨーロッパに行ったことがない人ほど、本物を求める気持ちが強くなり、この施設では物足りなく感じてしまうのではないか。」

近くに暮らす人たちは何と言っているか

海外からの旅行者の多くは、ハウステンボスを何かと比べるということをほとんどせず、比べるとしても本物のオランダとです。ところが日本人旅行者は東京ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンと比べます。1日分の入場料で何が得られるべきかという国内の相場を決めているのは、この2つの施設だからです。この物差しの違いが、数字にはっきりと表れています。

大切な場所:花や光、静けさを求めて何度も訪れている
32%
季節や混雑具合、たまたま出会うスタッフ次第
18%
正直な不満:追加料金の多さと、値段に見合わないサービス
50%
この声の出どころ:みん評、じゃらんnet、匿名の質問掲示板に寄せられた、日本人旅行者や地元の人たち自身の口コミです。日本語での155件の声がこのように分かれています。これは投票結果ではなく、声を集めたものです。この多くは「厳しい意見こそが持ち味」を自ら掲げる日本の口コミサイトから集めたため、批判的な声が大きく響きやすくなっています。それを補うため、匿名の質問掲示板の回答も加えました。

その赤い帯は、海外旅行者のゲージにある疑いの声の3倍以上の大きさです。日本人の声の半数が本当の不満に行き着くのに対し、海外の声では14%にとどまります。97人から「参考になった」の評価を受け、日本語での口コミの中で最も支持を集めた声を書いたレビュー主(ままま)は、こう記しています。「6900円もするパスポートを購入しても、アトラクションや施設に入ることができる程度で、肝心の遊ぶ・体験するには追加料金が必要となります。」そして続けてこう書いています。「わざわざ飛行機に乗ってハウステンボスのために長崎に行きましたが、もう2度と行かないと思います。」この口コミが書かれてから入園料は値上がりしていますが、その上にさらに料金が重なるという不満は、正確な金額にかかわらず繰り返し出てくるものです。あるアトラクションでのスタッフの親切さを褒めたばかりの、別のレビュー主(とくめい、17件の「参考になった」)も、こう結論づけています。「印象は金額の割にメンテナンスも行き届いていなく、更に別料金システムも多い、そして、接客がひどいテーマパーク。」3人目(とくめい、30件の「参考になった」)は、はっきりとこう比較しています。「ディズニーやusjの方が悲しい気持ちにならなかったです。」

お金にまつわる不満だけではありません。あるレビュー主(ぬこ)は、乗り物のスタッフに娘がどこに座ればいいか尋ねたときのことをこう振り返っています。「『どこに乗ればいいの?』と聞いたら、無表情で座る場所に指を指すだけ。でもまた行きたいかと聞かれたら、高いお金を払ってまで再び訪れたい場所とは思えませんでした。」

それでも、温かい声もまた本物です。それはディズニーと比べること自体をやめた人たちから生まれています。あるレビュー主(こみんこ)はこう書いています。「他の有名テーマパークのように、アトラクション中心の基準で行くと拍子抜けします。景色や雰囲気を楽しみに行き、入れたアトラクションはおまけくらいに考えて行かれた方がよろしいかと思います。」開園の初期から施設を見続けてきたというレビュー主(とくめい)は、より率直にこう述べています。「それこそまともな施設になる前から最も賑わっていた頃まで知っている。(中略)某ランドやユニバーサルな施設との比較はNG。運営費や規模・園としての趣旨が全然違うのだから比べるのはナンセンス。」「行く価値があるか」を尋ねたある匿名の質問掲示板のスレッドでは、ある回答者がこの対立を2文で言い表しています。「ディズニーやUSJのようなアトラクションを目的に行くと『つまんない』『おもんない』になります。私はディズニーやUSJのノリが嫌いなので、ハウステンボス位落ちついていた方が楽しいです。」

ハウステンボスの青空の下、オランダ風のレンガ造りの建物が並ぶ運河と風車
運河と風車が並ぶ街並み。どちらのゲージでも繰り返し語られる、共通の見どころですPhoto by Soramimi / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons

知っておいてほしかったこと

パスポートで買えるのは入場料と、決められた範囲の施設利用だけです。 公式の1デーパスポートは大人7,600円から(2026年9月確認)で、入場料に加えてパスポート対象のアトラクション利用が含まれます。人を戸惑わせるのは、その範囲の外にある長い一覧です。一部の乗り物や機材のレンタル、特別なイベント席には個別の料金がかかり、さらに園内では混雑する人気アトラクションの待ち時間短縮や予約のために、およそ1,000円から3,900円のエクスプレスパスも販売されています。口コミが「料金の上にさらに料金が重なる」と表現するのは、まさにその通りなのです。

大きなスリルライドは、そもそも主役ではありません。 ハウステンボスは1992年3月25日に開園し、ヨーロッパ風の街並みや季節の花々、運河を中心に作られています。乗り物の数はその頃からずっと控えめなままで、運営会社自身が使う日本語の名乗り文句も、アトラクションに触れる前に「花と光の街」を掲げています。夜の光の演出は、運営会社によれば業界の調査で13年連続日本一に選ばれているといいます。光に包まれ、花で満ちたヨーロッパの街を歩くことを期待して訪れた人は、まさにその通りの体験を得られます。一方、九州サイズのディズニーランドの乗り物ラインナップを期待している人は、まったく別の種類の施設と比べていることになります。

2つの評価は、それぞれ別の問いに答えているのです。 海外旅行者のゲージは主に「この午後は良い時間だったか」に答えています。日本人旅行者のゲージは主に「東京ディズニーランドやUSJに行く場合の値段に見合っていたか」に答えています。同じ施設の同じ日について、どちらの答えも真実であり得ます。それがまさに、この2つのゲージが示していることなのです。

夜、色とりどりの光が運河に映るハウステンボスのイルミネーション
夜の光の演出。運営会社が自ら誇る目玉であり、両陣営のレビュー主が揃って挙げる数少ない見どころのひとつですPhoto by Masoud Akbari / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons

喜ばれる楽しみ方

口コミを見ていくと、いくつかの共通した工夫が見えてきます。

  • どんな一日を買うつもりなのか、着く前に決めておきましょう。 ここは乗り物中心の遊園地ではありません。乗り物中心の一日を期待して訪れることが、このコーパス全体で見ても、がっかりに至る最大の要因です。景色や花、運河、光を目当てに訪れれば、まさにその通りのものが手に入ります。
  • 追加料金は行く前に見積もっておきましょう。 公式サイトで事前にエクスプレスパスや個別料金のかかるアトラクションを確認し、本当に乗りたいものを決めておくとよいでしょう。事前に予算に組み込んでいたゲストは、それを不満として挙げることがほとんどありません。パスポートで全部まかなえると思い込んでいたゲストは、ほぼ必ずそこを不満に挙げています。
  • 夜のための時間を、しっかり残しておきましょう。 両陣営のレビュー主がそろって夜の光の演出を一番の見どころに挙げており、暗くなる前に日程を切り上げてしまったことを後悔する声も複数ありました。
  • 花と散策そのものを主役にしましょう。 日本語・海外を問わず評価の高い口コミほど、運河沿いをゆっくり歩いて写真を撮る様子を描いています。
  • 飛行機や長距離の電車でここだけを目指すなら、長崎観光と組み合わせましょう。 ここだけを目的に旅した人の中には、周辺にもっと時間を取ればよかったという声がありました。一方、既存の九州旅行に組み込んだ人は、そう後悔することがほとんどありませんでした。
  • 平日やオフシーズンは、入場口でも人気アトラクションでも、待ち時間が目に見えて短くなると複数のレビュー主が指摘しています。

九州にゼロから作られた運河の街、季節ごとに移り変わる花々、そして運営会社によれば13年連続で全国ランキング1位に選ばれてきた光の演出。海外から訪れる旅行者の多くは、散策と夜の時間だけでも行く価値があったと語ります。それに加えてテーマパーク一日分の予算を丸ごとかける価値があるかどうかは、日本語の口コミがより慎重に答え続けている問いです。その理由の多くは、景色よりも料金とサービスにあります。どんな一日を買うのかを決める前に、目を通しておく価値があります。


九州旅行の残りの計画を立てるなら、旅程を組む前に日本で本当に大切なことにも目を通してみてください。

出典

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