
飛鳥に行く価値はある? 海外の旅行者と、日本人の旅行者や地元の人の声から
飛鳥(明日香村)は、奈良市の南、奈良盆地の南部にある農村です。6世紀末から8世紀初めにかけて、ここは政治と文化の中心でした。日本という国のかたちができていった時代です。2026年7月には「飛鳥・藤原の宮都」としてユネスコの世界遺産に登録されました。とはいえ、村の真ん中を通る鉄道はなく、城や鳥居のように写真一枚で「ここ」と分かる建物もありません。あるのは石でできた古墳や寺の跡、そして田んぼで、どれも少しずつ離れています。回るなら自転車がいちばん楽です。
この記事では、ネットに公開されている投稿を集めました。海外の旅行者や掲示板に書き込んだ人の声が40件、日本人の旅行者や地元の人の口コミが126件です。ほとんどは世界遺産に決まる前に書かれたもので、そこに出てくるのは、まだ落ち着いていたころの飛鳥です。この秋の飛鳥が同じだとは限りません。読み比べると、二つのグループは同じ迷いを、反対の側から抱えています。海外の旅行者が気にしているのは、前もって本を読んでいなくても、石を見て楽しめるのかということです。日本人のなかには、高松塚古墳の壁画を学校の教科書で初めて見たという人もいて、こちらは、実際の古墳が名前の有名さほど大きくないのでは、と気にしています。
行く価値はある?(訪れた人自身の言葉で)
海外からの40件のうち、好意的な声は20件です。奈良から日帰りで飛鳥に行った旅行者は、Redditにこう書いています。「観光地っぽくなくて、すごく景色がよくて、のどか。歴史や考古学の見どころもたくさんあります」。その日は電動自転車を借りて、棚田や村の細い道を走ったそうで、「正直、これまでどこで走ったなかでも指折りの、気持ちのいいのんびりサイクリングの1日でした」とも振り返っています。同じスレッドには、YouTubeで飛鳥を知ったという人も書き込んでいて、「どうやって飛鳥のことを知ったのかと不思議に思った日本の人たちと、とても心温まるやりとりがありました」とのことでした。
最初の旅行者は、スレッドのあとのほうで質問に答えたとき、飛鳥を「初期の国づくりの『第1幕』」、奈良を「その基礎がずっと大きな規模で形になった『第2幕』」にたとえていました。そのうえで、「きれいな田舎の景色が見たくなった日のために、飛鳥はとっておくといいですよ」とすすめています。
「場合による」という声は16件でした。そのうち5件が挙げている条件は、行く前から歴史に関心があるかどうかです。台湾の旅行掲示板には、飛鳥を「A」、京都の大原のあたりを「B」と呼んで比べるスレッドがあり、ある人は「Aは、どちらかというと探究心のある人のほうが、行って感じるものがあると思う」と書いています。前の書き込みに賛成した別の人は、まず下調べをして、古墳の文化に興味を持ってから考えたほうがいいとしたうえで、「そうでないと、本当にすごく……すごく田舎でのどか(=退屈?)になっちゃう」と続けています。
ほかには、遺跡ひとつだけなら短い寄り道で足りて、それだけを目当てに行く旅にはならない、という声もあります。飛鳥でほかの古墳も見てきた人は、石舞台古墳についてTripAdvisorに「長居する必要はないし、これを見るためだけに飛鳥へ行くことはすすめないけれど、近くにいるならぜひ見ておく価値があります」と書きました。日本でいちばん古い仏像がある飛鳥寺の口コミは、歴史のうえでは大切な寺だとしながらも、大仏を別にすれば「ごくふつうのお寺」という感想でした。
否定的な声は4件です。このうち2件は、一つの場所についての感想でした。石舞台の口コミには「古墳のほかにはたいしたものがありません。石以外は何もない」とあります。もう1件は、先ほどのほかの古墳も見てきた人が、高松塚壁画館について書いたものです。公園の別の場所で似た壁画とVRの展示をもう見ていたため、「これといって上乗せはなかった」「ほかで見られる以上のものは、あまり期待しないほうがいい」という評価になっています。
残りの2件は、同じ台湾の掲示板のスレッドからです。一人は「飛鳥は、日本の昔の歴史や古跡に興味がないなら、楽しくないと感じるかもしれないと思う」と書いています。もう一人は「飛鳥は超むずかしい」と書き、それなら同じ奈良県の山あいの町、吉野に行ったほうがいい、と半分冗談で付け加えていました。
日本人の旅行者や地元の人が書いたこと
126件のうち、好意的な口コミは67件です。読んでいくと、この場所の大切さを疑う書き方は見当たりません。飛鳥は日本という国が始まった土地です。高松塚古墳の壁画は、もともと古墳の中にあり、宮廷の女性たちの姿が色あざやかに描かれています。描かれたのは7世紀末から8世紀初めで、国宝に指定されています。古墳の近くで育ったという人は、じゃらんに「新しい史跡の発掘や今でも、この場所の壁画には感動を覚えます。友人と何度も訪れました。」と書いていました。石舞台古墳からキトラ古墳へ移る途中、ちょうど中間あたりに高松塚古墳があった、という人もいます。古墳にはよく整備された公園が付いていて、「のんびり散歩に最適です」とのことです。
一方、否定的な口コミは126件中11件でした。理由でいちばん多いのは、キトラ古墳か、その隣にある新しい無料の展示館を先に見ていたことで、11件のうち4件がこれにあたります。別の2件は、高松塚古墳が思っていたより小さかったという内容です。この「小さい」という感想は、場合によるという口コミや、好意的な口コミの一部にも出てきます。合わせると126件中10件で、どれもほとんど同じ言い方です。
TripAdvisorの高松塚古墳の口コミには、こうあります。「名前は有名なのですが、最初にキトラ古墳を見てしまったこともあり、行ってみると意外と小さい古墳です。」じゃらんにも、同じ古墳について「壁画があれほど有名なのでさぞ立派な古墳を想像していましたが、実際はかわいらしい古墳でした。」という声がありました。
最初の口コミを書いた人は、壁画館についても別に書いています。先に無料の「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」へ行っていたこともあって、壁画館は「有料(300円)の上に展示スペースが狭いと感じた」そうです。
じゃらんには、40代の女性がパートナーと高松塚古墳を訪れたときの口コミもあり、料金のことにまで触れています。「キトラ古墳を先に見たせいか、高松宮古墳はとても質素にみえました。それなのに入場料をとられ(キトラは無料)」。保全のための費用を集めるためだということは分かる、と書いたうえで、最後は「複雑な気分です。」と結んでいました。
わざわざ見に行きたい石室と壁画
二つのグループのどちらでも、人を引きつけているのは石と壁画です。草におおわれた塚だけを目当てにした声は、ほとんどありません。
石舞台古墳で見られるのは、亡くなった人を納めるために石を組んでつくった部屋、石室です。30ほどの巨石が積まれていて、天井の石は推定で約77トンあります。中に入って、真上の天井石を見上げることもできます。
高松塚古墳の壁画の実物は、保存のため2006〜2007年に古墳から取り出されました。実物を修理している作業室の公開は2025年1月が最後で、それ以降は行われていません。高松塚壁画館で見られるのは、1972年に壁画が見つかってまもなく、専門家の監修のもとで描かれた精密な模写です。
キトラ古墳の壁画も、実物はすでに古墳から取り出されていて、古墳のすぐ隣にある無料の展示館「四神の館」で保管されています。壁画はこの館で、1回につき約1か月ずつ公開されます。2026年の公開は3回で、どれも見学は無料、ただし事前の申し込みが必要でした。期間は5月23日〜6月21日、8月1日〜30日、9月19日〜10月18日です。四神の館そのものは一年を通して開いていて、石室を実物大で再現した模型が見られます。
石舞台から自転車で少し走ると飛鳥寺です。ここの飛鳥大仏は609年ごろに仕上がった日本でいちばん古い仏像で、今も最初に置かれた場所に座っています。日本に仏教が入ってまもないころ、その有力な後ろ盾の一人だったのが蘇我馬子で、石舞台古墳に葬られたと考えられています。孫の蘇我入鹿については、飛鳥寺から西へ少し歩いたところに、「首塚」と呼ばれる小さな石塔があります。
村の中にある飛鳥資料館では、飛鳥の史跡と歴史を、そこから出土した品とあわせて紹介しています。少し足をのばした橿原市には奈良県立橿原考古学研究所附属博物館があり、奈良県内の遺跡から出た品が、旧石器・縄文・弥生の時代から飛鳥時代、さらにその後の時代まで並んでいます。
飛鳥を気持ちよく楽しむための心得
自転車は、近鉄の飛鳥駅か橿原神宮前駅で借りられます。ゆるやかな丘が続き、平らな道ばかりではないので、できれば電動自転車を選ぶと坂がずっと楽になります。自転車に乗れない人には、主な見どころを回る周遊バス(赤かめバス)があります。
行き当たりばったりで走り回るより、出かける前に見たい場所を2、3か所決めておくほうが、1日がうまく回ります。石舞台の石室、壁画の館をひとつ(高松塚壁画館か四神の館)、それに飛鳥寺の大仏を組み合わせると、だいたい半日です。時代の背景まで知りたければ、飛鳥資料館か橿原の博物館を加えるといいでしょう。
じゃらんには、高松塚で実物の壁画を修復している部屋の見学ツアーに参加した人の口コミがあります。「たまたま本物の壁画の修復の部屋のツアーに参加できて、大感激しました!」とあります。古墳のほうは公園の中を15分ほど歩き、近寄れずに遠くから眺めるだけだったそうで、近くの資料館については「資料館は見る価値ありと思いました。」と書いています。この見学は、先に書いたとおり2025年1月の公開が最後です。この人をはじめ何人かが、古墳と壁画館や資料館をセットで見ることをすすめています。
季節の楽しみもあります。春は石舞台のまわりで桜が咲き、9月の中ごろから下旬にかけては、稲渕の棚田に赤い彼岸花が咲きそろいます。冬は地元の鍋料理、飛鳥鍋の季節です。村には昔から受け継がれてきた古代米もあります。
二つの温度計を並べてみると
二つの温度計を並べると、同じ迷いが反対の側から出ていることが分かります。海外の声で迷いになっているのは、楽しむために前もって歴史を読んでおく必要があるかどうかです。日本人の声では、キトラ古墳を見たあとだと高松塚古墳が地味に見える、という点が迷いになっています。どちらの声からも、飛鳥で見るものの正体は、約1,400年前に積まれた石と、この田畑から掘り出された品々そのものだということが読み取れます。
電動自転車で1日を過ごした旅行者は、主に古代の史跡や遺跡を見るために飛鳥へ行っていました。「意外と小さい古墳です」と書いた人は、隣のキトラ古墳を先に見ていました。温度計と声から読めるのは、行く前に少しでも歴史に関心を持っておくと、「意外と小さい」と感じた人より、電動自転車で回った旅行者に近い1日になる、ということです。
短い日程で、どこを優先するか迷っていたら、まずは日本で本当に大切なことから。
出典
WMJSは日本人が英語で書き、AIの力を借りて日本語にしています。日本人の目で確かめていますが、翻訳の癖が残っている文があるかもしれません。気になる一文があれば教えてください。一文で十分です。
ありがとうございます。ひとつひとつ、人が読みます。
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