
皇居は行く価値ある? 訪れた人と、日本人の本音
「皇居」と聞くと、お城のような建物を思い浮かべる人が多いはずです。ですが無料の一般参観で実際に見られるのは、お濠沿いの道を歩き、近代的な建物である宮殿を横目に見て、渡れない橋を眺めるだけです。天皇陛下ご自身は、参観のたびに、もっと奥の見えない場所にお住まいです。「皇居」という言葉から連想するものと、実際に見せてもらえるものとの間にあるこの差が、このページで紹介する不満の大半の理由になっています。そして、この差にがっかりさせられることは、ここに暮らす人にはほとんどありません。
行く価値ある?(訪れた外国人自身の言葉で)
RedditとTripAdvisorから、実際に皇居を訪れた海外の旅行者たちの声を集めました(一般参観、東御苑、あるいは二重橋前の広場だけを見た人も含みます)。「行く価値はあったか」という一点に絞って読むと、61件の声は次のように分かれました。
赤の帯の半分近くは、同じ一つの驚きに集約されます。「大した物は見られない」という驚きです。無料の参観について、ある旅行者はこう書いています。「宮殿の外観すら見られず、庭とその周辺の敷地の一部が見えるだけだ」。東御苑についても、別の角度から同じ不満が出ています。「宮殿の眺めはまったくなく、庭として特に美しいわけでもない」。混雑への言及も目立ちます。「ガイド1人につき300人以上のツアー参加者がいた」と数えた旅行者もいれば、建築そのものについて語る人もいます。戦後に建て替えられた現在の宮殿は、「宮殿」という言葉が連想させる華やかな建物というより、「1960年代のスポーツセンターのようだ」と映る人もいるようです。ふらりと参観に参加したある旅行者は、「東京で体験した中でいちばん退屈だった」と言い切りました。
ただし、緑の3分の1が答えているのは、別の問いです。好意的だった人の多くは、評価していたのは建物というより、歩いたこと自体でした。「敷地内を歩いたことは、東京滞在中でいちばんよかった体験の一つだった」とある人は書いていて、そこで語られているのは宮殿の眺めよりも、敷地の静けさです。別の旅行者は、参観ツアーそのものを飛ばして、ただ歩き回ることを勧めていました。「駅から近いし、その方が安上がりだから」というのがその理由です。
日本人の旅行者は皇居をどう見ているか
ほとんどのガイドには出てこないのが、同じ場所を日本人自身の言葉で見た姿です。jalanや4travelに書かれた口コミは、日本人の旅行者どうしに向けて書かれたものです。
日本人の旅行者から集めた声は106件です。内訳は次の通りです。
海外の声と比べると、赤の帯がいかに薄いかがわかります。日本人の声106件のうち、はっきりネガティブと言えるのは4件だけで、その4件のどれも、海外の旅行者と同じように「宮殿にがっかりした」という内容ではありません。うち2件は、春の乾通り一般公開や、別の年の紅葉の特別公開など、期間限定の公開日について、混雑していて自分のペースで歩けなかったと書いていて、どちらも、混んでいない普段の東御苑の方がよかったと述べています。もう1件は、東御苑の中でジョギングが禁止されていることへの不満です。残る1件は、訪れた日がたまたま休館日で、東御苑に入れなかったというもの。東御苑は月曜と金曜が休みです。「大した物は見られない」に近いことを言っている声は、この4件のどこにもありません。
それが、この差です。海外の旅行者は「宮殿」という言葉を思い浮かべて訪れ、その言葉を基準に参観を評価します。ところが日本人の旅行者の多くは、そもそも宮殿を期待していません。期待しているのは、無料で入れる公園と、少しの古い石垣です。そしてその基準で見れば、皇居はきちんと期待に応えています。東御苑について、ある人はこう書いています。「しかも平坦な道で、無料でお散歩できるのが、とても有難いです」。東京に長年住んでいながら初めて訪れたという人は、こう振り返っています。「今回初めて行ってみてもっと早く行っておけばよかったと思いました」。皇居がいかに見過ごされやすい場所かを指摘した人は、こう言い切っています。「東京で住んでいたり働いていたりするとスルーしがちですが無料で観光できます」。
出発前に知っておきたいこと
「皇居」という言葉は、実は3つの別々の場所を指していて、がっかりの多くは、自分が見たかったものとは違う方を選んでしまったために起きています。 無料の一般参観で歩くのは、富士見櫓、宮殿の外観、二重橋の前を通る屋外のコースで、距離は約2.2キロ、所要時間は1時間ほどです。建物の中には一切入れず、天皇陛下の実際のお住まいは、コース上のどこからも見えません。東御苑は、これとは別の場所で、予約不要・無料で入れる公園です。旧江戸城の天守台や濠、番所の跡の上に整備されています。宮殿の眺めはまったくありませんが、開いている時間ならいつでも歩いて入れます。そして二重橋のある皇居外苑の広場は、無料でチケットも不要、いつでも入れる場所で、写真を撮るだけならほとんどの人はここだけで十分です。
思い浮かべている宮殿は、実は過去に2度焼け落ちていて、今見えている建物は、人類が月に降り立った頃よりも新しく建てられたものです。 江戸城の天守は1657年の大火で焼失し、以来再建されないままで、東御苑内に残るのは天守台の石垣だけです。その後に建てられた明治期の宮殿も、1945年の空襲でふたたび失われました。現在の一般参観で見られる宮殿は、1968年10月に完成した建物です。宮内庁の説明によれば、鉄骨鉄筋コンクリート造の建物に深い勾配屋根をかけ、「日本建築の伝統美を生かす」ことを目指して造られたとされています。この公式の説明と、一部の旅行者が感じる「1960年代のスポーツセンターのよう」という印象は、どちらも同じ1968年の建物に対する率直な反応です。「宮殿」という言葉は、そのどちらの姿にも、たいていの旅行者を準備させてはくれません。
事前予約はすぐに埋まり、当日整理券の並び方ひとつで、その日の午前中の印象が大きく変わります。 一般参観は1日2回、10時と13時30分に行われ、日曜・月曜・祝日と、7月から9月の午後は休止です。事前申込では1回あたり200人、当日の窓口受付では300人まで参加でき、桔梗門で午前9時と午後12時30分から先着順で整理券が配られます。列ができてから到着すれば「午前中を無駄にした」と感じることになり、9時までに着けば「一度は行く価値があった」と言える側に回れます。
皇居を気持ちよく楽しむための心得
- どのコースを選ぶかは、何を見たいかを先に決めてから。 皇居の敷地内に入ったと言えることが目的なら、一般参観を予約するか、桔梗門で朝9時までに並んで当日整理券を狙いましょう。予約なしで庭園と古い石垣だけを見たいなら、大手門・平川門・北桔橋門のいずれかから東御苑へ直接向かいます。予約もチケットの行列も不要で、月曜と金曜を除く毎日、無料で入れます。
- 二重橋の写真だけが目的なら、チケットは一切必要ありません。 皇居外苑の広場から見える景色は、絵はがきでおなじみのあの眺めで、毎日無料で、行列もなく見られます。
- 東御苑をすでに見ていて、景色だけが目当てなら、一般参観は飛ばしてかまいません。 両方を経験した旅行者が何人も同じことを書いています。一般参観で増えるのは、主に人混みの整理と、中に入れない建物で、東御苑に付け加わる景色はそう多くありません。
- 一般参観にはパスポートなど写真付きの身分証明書を持参し、スマートフォンの画面だけに頼らないこと。 当日整理券の受付では身分証の提示が必要で、画面のスクリーンショットでは受け付けてもらえません。
- 歩くこと自体を目的にすると、満足したという口コミの多くが描いている一日に近づきます。 敷地、お濠、人が引いたあとの静けさ。行ってよかったと語る旅行者の記憶に残っているのは、建物よりも、そうした時間の方でした。
結局、行く価値はあるのでしょうか。「宮殿の中を見る」ことを指すなら、実のところ、行った人たちの答えはノーであることが多く、それは朝9時に並ぶ前に知っておいて損はない事実です。「世界有数の大都市の真ん中で、お濠と石垣の間を無料で1時間歩く」ことを指すなら、ここに実際に暮らす人たちの多くは、まさにその通りの場所だと答えるはずです。
短い日程で、どこを優先するか迷っていたら、まずは日本で本当に大切なことから。
出典
- Imperial Household Agency, General Visit Guidance (参観案内):無料の一般参観に関する公式ルール。ルート(富士見櫓、宮殿の外観、二重橋)、1日2回の時間帯、休止日、定員(事前200人・当日300人)、身分証明書の要件、屋外約2.2km・所要1時間のコースについて。
- Imperial Household Agency, Imperial Palace East Gardens (皇居東御苑):東御苑の公式案内。無料入園、予約不要、月曜・金曜休園、季節ごとの開園時間、3つの入場門について。
- National Parks Association of Japan (国民公園協会), Higashi-Gyoen and the Edo Castle Keep Ruins (東御苑・江戸城天守閣跡のご紹介):江戸城天守の歴史、1657年の明暦の大火による焼失、以後再建されなかったことの確認。
- Imperial Household Agency, The Imperial Palace (皇居):現在の宮殿についての公式説明。1968年10月完成、1969年4月使用開始、「日本建築の伝統美を生かす」ことを目指したという内容。
WMJSは日本人が英語で書き、AIの力を借りて日本語にしています。日本人の目で確かめていますが、翻訳の癖が残っている文があるかもしれません。気になる一文があれば教えてください。一文で十分です。
ありがとうございます。ひとつひとつ、人が読みます。
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